コラム/インタビュー

万博をもっとおもしろく!

第一回

ドバイ万博から大阪・関西万博へ! 日本による“新しい万博”がはじまる

ドバイ万博から大阪・関西万博へ! 日本による“新しい万博”がはじまる ドバイ万博から大阪・関西万博へ! 日本による“新しい万博”がはじまる

2020年ドバイ万博への日本館出展、そして2025年大阪・関西万博の開催に向けて、「2020年ドバイ万博に関するオープンセッション」を開催しました。
ドバイ万博日本館の立ち上げに関わる4名が登壇し、その1人、クリエイティブ・アドバイザーの齋藤精一がファシリテーターとなって議論を展開しました。(敬称略)

主催:ドバイ万博日本館 広報事務局、共催:公益財団法人日本デザイン振興会

ファシリテーター

齋藤精一

日本館 クリエイティブ・アドバイザー

齋藤 精一

株式会社ライゾマティクス 代表取締役

登壇者

小西利行

日本館 クリエイティブ・アドバイザー

小西 利行

株式会社POOL 代表

永山祐子

日本館 建築設計

永山 祐子

永山祐子建築設計主宰

東哲也

東 哲也

経済産業省 博覧会国際企画調整官

大阪・関西万博のホスト国として何ができるのか

じつはエッフェル塔や自由の女神も万博の産物です。万博は産業見本市にはじまり、国威発揚の場であった時代を経て、20世紀後半から科学技術を示す場となりました。そして今日では、「世界的な課題を解決する場」と、どんどんその意味は変わってきています。とくに、インターネットの普及などによって、これだけ世界が近い時代。こうした変化の中で、2025年大阪・関西万博のホスト国である私たちはドバイ万博で何をやるのか、何を25年につなげられるのか、皆さんからいろいろなインプットをいただいて準備を進めていきたいと思っています。

永山

万博の特異性は、たくさんの国の人たちが「国」というものを意識して参加するシチュエーションそのもの。それなら、来場者が能動的に参加できて、そこに自身とのつながりや共感のようなものが生まれたり、ディスカッションが生まれたりする場になったらいいと思います。体験したことを持ち帰って、ネット上でディスカッションが続くことがあってもいいですね。

日本館は、課題解決のアイデアを未来につなぐ”クロスポイント”に

小西

万博は、見て終わるだけのものではなく、見た人が自らも考えて行動に結びつけられるものにするべきではないか、という考え方から日本館のテーマを議論しているところです。日本には「和洋折衷」という言葉があるように、いろいろなものを取り入れて新しく生み出していく文化があります。それを生かして、日本館を、日本と世界のアイデアを混ぜて昇華し未来につなぐ”クロスポイント”にすることができないか。SDGsの推進を掲げている大阪・関西万博への意識も含めて、「課題先進国」といわれる日本だからこその知見で、さまざまな課題を抱える世界に貢献していきたい、テーマにもそういった考えを反映しています。

日本と中東、2つの文化のつながりを日本館の建築で表現したい

永山

ドバイ万博日本館の建築設計には、日本と中東で共通してみられる文化や知恵を取り込むようにしています。日本の伝統的な麻の葉文様とイスラム美術のアラベスク、この2つを見比べると似通った幾何学文様が見えます。一説にはシルクロードを通じて2つの文化がつながっていたというところから、この2つの文様を想起させるようなジオメトリーを設計に取り入れることにしました。また、ジオメトリーの格子部分に柔らかい膜を張り、折り紙を想起させるような形にすることも考えています。折り紙はもともと礼法ですから、来場者をお迎えするファサードとしても適していると思いました。また、中庭に水を張り、その上を通る風を気化熱で涼しくして建物に取り入れるという環境システムを検討しています。

万博は「知恵の祭典」。日本が先導してSDGs達成に向けた強い提言ができる場に

小西

オリンピックが「スポーツの祭典」なら、万博は各国が技術を持ち寄って知恵を出し合う「知恵の祭典」。社会課題が提示され、それを解決する知恵が世界中から持ち寄られる場だと考えると、それに参加することの意義は大きい。僕らはそれを懸命に伝えるべきですし、みんなが気軽に参加できる仕組みもつくっていくべきだと思います。

齋藤

たとえばモビリティに課題があるとすると、まちづくりやエネルギー、経済、建築、人間のあり方まで、あらゆることの課題につながる時代になってきている。2030年までの達成が目標とされるSDGsがある中で、世界中の知恵が集まる万博は、10年以上後のことを見据えたもっと強い提言を出し続ける場であってもいいと思います。まずは2020年ドバイ万博から2025年大阪・関西万博へ、レガシーをつなげていきたいですね。

ドバイ万博で、日本は未来に残る”新しい万博”を世界に示せるかもしれない

ドバイ万博では、大阪・関西万博に向けたチャレンジをしていきたい。たとえば、バーチャルな場を使ってリモートで参加できるようにする、という考えも大事だと思います。実現したら、参加意識がすごく高まるのではないでしょうか。

小西

2020年と2025年をせっかくつなげられるなら、バーチャルな空間はもちろん、若い企業が参加できる仕組みなどソフト面のレガシーを2020年に立ち上げて、2025年にはそれが実績になって、次の時代には国や企業に提供できるくらいのものに成長して続いていくような展開もいいと思います。まさにドバイ万博のテーマ「Connecting Minds, Creating the Future.」じゃないですか。

齋藤

日本は、100万人以上が訪れる万博という場を最大限に生かして、日本国内の人と企業の力だけでなく、他国の技術や異なる文化圏の人たちの知恵と掛け合わせて、世界をよりよくする持続可能な仕組みをつくり、世界に見せていけたらいいですね。

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