アンドロイドは鏡である。
音楽もまた鏡である。
それらは私たち自身を映し出す。
存在と非存在の境界はどこにあるのか?
過去と未来の境界はどこにあるのか? そしてそれらはどこに存在するのか?

ステージの中央でアンドロイド・オルタ3がAIによって作られたテクストを即興的に歌い、それを高野山に伝承される仏教音楽・声明を歌う四人の僧侶と私のピアノ、コンピュータが円形に囲み、それらをさらにUAE現地のオーケストラが囲み1200年の時を越え一つの音楽を作り出す。

乱反射する巨大な光と電子音も加わり、これはかつて存在し得なかった調和のモデルを作る実験でもあることに気づくだろう。
この新しい経験を共に祝祭しよう。

渋谷慶一郎

生配信:Expo TV https://youtu.be/IeiPE91K10g
※生配信プログラムは変更される場合がございます


渋谷慶一郎

音楽家。東京藝術大学作曲科卒業、2002年に音楽レーベル ATAKを設立。作品は電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽 、サウンド・インスタレーションまで多岐にわたる。 代表作は人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』(2012)、アンドロイド・オペラ®︎『Scary Beauty』(2018)など。 2020年に映画『ミッドナイトスワン』の音楽を担当、毎日映画コンクール音楽賞、日本映画批評家大賞映画音楽賞を受賞。2021年8月 東京・新国立劇場にてオペラ作品『Super Angels』を世界初演。人間とテクノロジー、生と死の境界領域を作品を通して問いかけている。

渋谷慶一郎

オルタ3(Supported by mixi, Inc.)

人間と人工生命体とのコミュニケーションの可能性を探るために開発されたアンドロイド。2019年にコミュニケーション創出カンパニーであるミクシィと、アンドロイド研究で世界的に有名な大阪大学石黒研究室、人工生命研究のパイオニアである東京大学池上研究室、そして本プロジェクトの実証実験の場を提供するワーナーミュージック・ジャパンの4社共同研究により誕生。「オルタ3」は機械が露出したむき出しの体、性別や年齢を感じさせない顔を特徴に人の想像力を喚起し、これまでにない生命性を感じさせることを目指し開発されている。

オルタ3

高野山・声明の演奏家集団「南山進流声明研究会」

1200年の歴史を持つ高野山に伝わる「南山進流声明」。声明を専門とし高野山真言宗六甲山鷲林寺の住職でもある藤原栄善とその伝統を引き継ぐ弟子たち。藤原栄善は南山進流声明の大家である中川善教師とその弟子宮島基行師二人より南山進流声明を学び、25年の修行を経て2003年に皆伝を許される。音楽家 渋谷慶一郎とは2017年よりコラボレーションを開始、2019年にはオーストリア・リンツで行われた「Ars Electronica」にて『Heavy Requiem』を初演するなど活動を広げている。

南山進流声明研究会

NSO Symphony Orchestra (UAE)

UAEを拠点としたNSO交響楽団、NSO室内管弦楽団、NSOシンフォニック・ポップス・オーケストラ、NSOオペラ&コーラス、NSOミュージック・エージェンシーで構成される。約20カ国の国籍を持つ100人以上の音楽家を擁し、数多くの交響曲やオペラ作品に加え、ポピュラーなクラシックや音楽劇などを演奏。年間を通じてコンサートを開催しているほか、個人、企業、政府のイベントでも定期的に演奏を行っている。2020年にはUAE シャルジャで行われた渋谷慶一郎のアンドロイド・オペラ®️『Scary Beauty』公演にて共演、本作では二度目の共演となる。

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